対馬盗難菩薩像返還
2012年長崎対馬観音寺から韓国人窃盗団に盗まれ韓国に持ち込まれた観世音菩薩坐像は、2023年韓国最高裁判決で観音寺への返還が決定されました。それにもかかわらず、韓国政府は国内の反日世論に火をつけることを怖れているのか、日本政府の対韓外交でひたすら韓国政府から返還の申し出を待っているだけだったのか、返還手続きがさっぱり進展せず、観音寺側では日本政府に対する不信が取りざたされていました。
今日の産経新聞ネット版によると、仏像所有権を主張していた韓国浮石寺が日本への返還を承諾したものの、浮石寺での「法要」を行うことを条件とすると報じられています。
しかし、浮石寺の主張はどう考えても異常で、ただ隙あらば仏像を実力行使で取り返し占有してしまおうとしているとさえ疑ってしまいます。数年前、フランスの美術館から文化財クラスの絵画の借出しの交渉を行って、返還を信じさせるに足る韓国国内法の未整備を理由にフランス側から拒否にあったことがありました。その状況はまだ変わっていない筈で、公的な美術博物館ですら信頼を得ていない、国境を越えた文化財の取扱いの国にあって、数百年前の所有すら認められなかった寺院の「条件」など応諾する道理はないと言えます。仏像帰依の宗教心というよりかの国特有の、最後の最後までひと粘り、ふた粘り、いつか相手が情にほだされるか、諦めて自分たちの正当性を主張し有利な状態に持ち込もうとするパフォーマンスに思えて白々しく感じます。保管庫から仏像を持ち出す際に、韓国政府、日本政府スタッフ立会(監視)のもとで読経してもらえば十分でしょう。
ところで、ニューヨークで上川外相と中国王毅外相の会談があり、先日発生した深圳日本人男児刺殺事件をめぐり上川外相が中国世論の反日デマゴークを抑制すべきだと抗議していました。中国側は反日教育などないといつもの嘘をついてシラを切ったようですが、驚いたのは芥川賞作家の平野啓一郎氏が早速、ツイッターで上川外相の主張にケチをつけていたことでした。外交の場に「反日」という無礼はおかしい、ということらしいですが、平野氏の外交音痴や中国への過剰な儀礼意識に唖然としました。お門違いなリベラル思想となんでもかんでも、自民党政府へのアンチ一言居士ぶりにはいつも疑問に思っていたのですが、ますますこの人物はルーピー鳩山一派に近くなりつつあるようで驚きました。なによりも日本の庶民の対中失望感に背を向けているようです。上川外相は虚心に日本国民の願いを申し入れたにすぎません。とにかく、記事を読んで平野啓一郎氏の独りよがり正義にドン引きしました。
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