佐藤B作さんの多重がん
ネットの医療記事を読んでいたら、俳優 佐藤B作さん(76)の食道がんの闘病談話があり、多重がんを克服しておられたと知って驚きました。
佐藤B作さんは2008年59歳の時に胃がんの手術で胃を2/3切除されて根治されています。胃がんは「ステージ1か2」(本人談)で術後1年の検診で食道にがんが見つかり、放射線照射を30回と抗がん剤治療を受けたそうです。抗がん剤は苦しく自らの意思で1回で止めたそうですが、放射線照射の甲斐があってほどなく寛解しその後は半年に1回の検診を欠かさず。胃がん、食道がんの再発なく過ごされています。佐藤さんの食道がん闘病は初めて知りました。
食道がんは、放射線・抗がん剤の並行治療を受けておられるので、おそらく早期でなく進行したものだったと思われますが、この二つのがんの危険因子に喫煙、アルコール多飲が共通してあり、この多重がんを発症する可能性はかなり高いのです。もっと言うと、口腔、咽頭、食道、胃、小腸、大腸は人体の中でその内壁が外界に接している一本の臓器(消化管)です。ニコチン、タール、アルコールなどがん誘発の化学物質の暴露を浴びていて、重複してがんを発症する可能性が高いと言います。罹患率が高いと言ってもせいぜい1桁の%かもしれませんが、その消化管のどこかにがんを発症した方は、常に他の部位にも注意を払って1年か2年に一度でも定期検診を受けることが薦められます。
喫煙率は目立って減少したとはいえ、まだまだ過食多飲は日常的にあり勝ちです。40歳、50歳で体調に心配があれば検診を受けて早期発見、早期治療を心がければ不安に駆られることもありませんし、それこそががん治療の唯一の要諦です。
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